カメラ初心者でも!超入門機でも!カッコいい写真が撮りたい!

この記事で使用するカメラは、僕が最初に手にしたCanon EOS M2です。
超コンパクト+超入門編のこのミラーレス一眼で、どこまで撮れるのか!
みなさんの夢と希望を乗せてチャレンジしてみたいと思います!
撮影方法の説明は、マニュアルモードを前提に解説しています。
F値・シャッタースピード・ISO感度を使って、最高の一枚を撮ろう!

一眼レフカメラの入門機を使ってる方で、オート撮影機能を使って撮影してる方って、結構いるんじゃないなと思うんですけど、折角なんで、マニュアルモードにチャレンジしてみませんか?
この記事では、マニュアル撮影に必要な基礎知識である
【F値】
【シャッタスピード】
【ISO感度】
について説明していきます。
F値・シャッタースピード・ISO感度はそれぞれの設定次第で全く違った写真が撮れます。
料理に例えるなら被写体が食材で、F値・シャッタースピード・ISO感度は調味料だと思ってもらうとイメージしやすいと思います。
この3つを使って被写体の良さを引き出していくイメージですね。
①F値の最大の魅力は、被写体を浮き上がらせるボケ感!


①の写真はF値2で撮影。③の写真はF値16で撮影。ISO感度は100。撮影距離は同じ
ボケ感の違い(被写界深度)は、F値が小さいほどボケやすく、大きいほどクッキリする
違いは一目瞭然。
ボケ感が強く出ている写真って、「おっ!」と目を引きますよね。
これがF値調整の最大の魅力です。
F値は、設定の数字が小さくなればなる程、ボケ感が強く、明るい写真になります。
逆に、数字が大きくなればシャープな印象の写真になります。
どのように撮りたいのかをイメージして設定していきましょう!
F値を小さく設定して、ピントが合うギリギリまで被写体に近づくことで、よりボケ感の強い写真が、誰でも簡単に撮れます。
逆に被写体から離れれば離れるほど、F値の数値が小さくても、ボケ感は少なくなっていきます。
この方法はポートレート撮影でも、とても使いやすく、被写体が浮き上がった写真が撮れますよ!
②F値で写真の明るさが変わる!

①明るさの違い(光量調整)は、F値が小さいほど明るく、大きいほど暗くなる
これはF値の設定によってレンズの羽の開き具合が変わってくるためです。
下のイラストをご覧ください。

F値2はレンズの羽が開いて、多くの光が入ってきています。
F値16の方は羽が絞られて、入って来る光の量が少なくなっています。
つまりISO感度が同じ場合、
F値が小さい写真は、入って来る光が多いため、明るくなる
F値が大きい写真は入ってくる光が少なくなり、暗くなる
という事です。
シャッタースピードは被写体によって変化させる!

シャッタースピードが遅いほど明るくなり、速いほど暗くなる。
シャッタスピードによっても、取り込める光の量が変わってきます。
前述したF値との相乗効果で
①F値が小さく、シャッタスピードが遅いほど、より明るくなる
②F値が大きく、シャッタスピードが速いほど、より暗くなる
というのを覚えておきましょう!
以下、被写体別のシャッタースピードの目安です。
①ポートレート撮影や動きのない風景撮影など:1/80~1/100(目安)
②スポーツ撮影や動きの速い被写体など:1/1000以上(目安)
③滝や渓流、花火などのスローシャッター:10~30秒(目安)



シャッタースピードの設定は非常に重要です。
動きの速い被写体を撮影する場合は、1/1000秒以上のスピードが必要になってきます。
また渓流や滝、花火などをスローシャッターで撮影する場合は10~30秒のシャッタースピードで撮影します。
ではここで、実際の撮影を想定してF値とシャッタースピードの設定を考えてみましょう。
ポートレート撮影でボケ感を出して撮影する(日中の屋外)

ポートレート撮影は被写体の動きは基本的にないので、手振れを気にしないで撮影出来る1/80~1/100のシャッタースピードを基準にします。
①F値はボケ感を出すためにF2~F4で設定
②シャッタースピードは1/100を目安に設定
この場合、天気のいい屋外だと、かなり明るい写真になりますので、ISO感度を100まで下げます。
この設定で、一度ファインダーで明るさを確認してみましょう。
明るすぎる場合は、ISO感度がすでに最低感度になっていますので、少しシャッタースピードを上げていきます。(上げる分には、手ぶらの心配はありません)
イメージする明るさになったら設定完了です。
動きの速い被写体をボケ感を出して撮影する

動きの速い被写体を撮影する場合、シャッタースピードは1/1000秒以上を目安にします。
シャッタースピードが被写体の動きに合っていなければ、手振れのような写真になってしまいますので、設定は少し難しいです。
①F値は、ボケ感を出すためにF2~F4に設定
②シャッタースピード1/1000に設定(被写体の動きの速さで調整が必要)
この設定で明るさを確認します。
①明るすぎる場合は、シャッタースピードを少し上げてみましょう。
②暗すぎる場合は、シャッタスピード落としてしまうと、動きについて行けないリスクがあるので、ISO感度を上げていきます。
イメージした明るさになったら設定完了です。
滝や渓流をスローシャッターで撮影する

滝や渓流をスローシャッターで撮影する場合は、三脚とNDフィルターが必須となります。
スローシャッターは1~30秒と、被写体に合わせてシャッタスピードを遅くするため、光の入って来る量が多くなります。
そのためNDフィルターという、光を抑制する特殊なフィルターを使ってコントロールします。
また、1~30秒間、完全にカメラを固定する必要がありますので、三脚も必須となります。
詳しい撮影手順は下記リンクの記事で説明しています。
①F値は、風景全体をクッキリと写すため、F8~F10に設定
②シャッタースピード3~10秒に設定(水量や流れの速さによって調整が必要)(注1)
③ND32フィルターを装着(大体コレでいけます!)
④ISO感度を100に設定(注2)
⑤三脚にセット
⑥タイマーを2秒にセット(レリーズがある場合は不要)
(注1)水量が極端に多い時や、流れが速い場合は、シャッタスピードを1秒程度にセットした方が綺麗(白飛びなどを抑えられる)に撮れます。
(注2)ISO感度100は最低感度となる為、明るすぎる場合はND32フィルターにND8フィルターを追加でセットしましょう。
フィルターがない場合はシャッタースピードが1秒を切らない範囲で速くするか、F値を11~12程度に上げて調整しましょう。
ISO感度を調整して、自分がイメージする明るさに設定しよう

F値とシャッタスピードの設定が決まったら、最終的な明るさの設定をISOで設定しましょう。
ISO感度の数値が高くなればなるほど、画質は緩やかに劣化していきます。
極端に高い数値設定が必要な場合は、F値とシャッタスピードであらかじめ調整するのも一つの方法です。
ISO感度調整をする際の注意点は、極端に数値(感度)を上げ過ぎない事!
日中の撮影で問題になる事はほぼありませんが、夜間撮影や星空撮影などの時は、注意が必要です。
目安としては、ISO3000を基準に覚えておくといいです。
それ以上の数値が絶対NGという事ではないのですが、僅かずつ画質が劣化していきます。
例えばISO3000とISO20000で撮った写真の場合、スマホなどで見てもそれほど違いは判りませんが、拡大したり、PC画面で見ると、見た目で画質の違いが分かります。
【番外編】撮影した画像が「暗すぎた」のと「明るすぎた」は、どっちが調整しやすい!?
【撮影後、ソフトを使って露出調整する場合】
少し暗めに撮影した写真を明るく調整する方が、明るすぎる写真を暗くするよりも、調整は楽ですし、見た目もいいです。

暗めの露出

標準的な露出

明るすぎた露出
この場合は「暗めの露出」の方が「明るすぎた露出」よりも、撮影後の露出調整は自然な色合いに調整しやすいです。
ですので、若干露出アンダーを意識して撮ると、レタッチがやりやすいですよ。
まとめ
F値・シャッタースピード・ISO感度は、それぞれが作用し合って、1枚の写真が完成します。
組み合わせ方はほぼ無限大となりますが、それぞれの場面で最適な数値の目安があります。
これを覚えておくことで、現場でスムーズな撮影が出来るようになりますよ。
それが出来るようになってきたら、そこからわざと外した設定で撮ってみると、新たなスキルが身に付くと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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