初心者でも使いこなせるNDフィルター超実践法

カメラ初心者の知恵袋

今人気のスローシャッターの写真が簡単に撮れる

普段、肉眼では見れないスローシャッターの世界。

数秒間という時間が、1枚の写真の中に納まった独自の世界観。

そんな写真を撮るための必須アイテムがNDフィルターです。

この記事では、余分な情報を省いて、初心者でもスローシャッター撮影が簡単に出来る超実践法をお伝えしていきます。

NDフィルターってなに?

NDフィルターは、簡単に言えば、カメラのサングラスだと思ってください。
ただ、普通のサングラスではありません。
発色を変えることなく、光の量を調整するための特殊で優秀なフィルターなんです。

光を調整する度合いによってND2~ND1000までの10段階があり、数値が大きくなるほど濃くなり、シャッタースピードを遅くすることが出来ます。

ND2は元の光量を1/2に、ND4は元の光量を1/4に減光出来るという意味です。

シャッタースピードを遅くすると、見えていた世界が一変する!

シャッタースピードを遅くすると、その時間中の物の動きが、1枚の写真の中に表現されます。
上の写真はシャッタースピードを3秒にして撮影したものです。
つまり3秒間の動きが1枚の写真の中で表現されていることになります。

通常、風景写真などを撮る場合は、少なくとも1/100とか1/150とかのシャッタースピードで撮りますから、3秒というのが如何に長い時間かがわかると思います。

通常、天気のいい屋外で、3秒のシャッタースピードに設定した場合、多くの光が入りすぎる為、ISO感度を最低数値(感度を落とす)に設定して、F値を最大(レンズの羽を絞る)に設定しても、撮影した写真は露出オーバー(光が多すぎる)で真っ白になってしまいます。

この問題を解決するのがNDフィルターです。
NDフィルターを装着することで、天気のいい屋外でもスローシャッターでの撮影が可能になります。

NDフィルター使用時のシャッター速度の目安は?

上の表は【F値8】【ISO感度100】の場合で、NDフィルターなしでの適正露出になるシャッタスピードに対してのNDフィルターの効果表です。
ちょっと表現が難しいですね。

例えば赤枠の1/250秒で適正露出になる場合、シャッタースピードを2秒に設定して同じ明るさにするためには、ND500のフィルターが必要という事です。

オレンジ枠の1/60秒で適正露出になる場合、シャッタースピードを2秒に設定して同じ明るさにするためには、ND128のフィルターが必要になります。

ただ、これはあくまで目安程度に、「そうなんだ~」程度でいいです。
撮影場所で必要なのは調整力なので、そのポイントをお伝えします。

条件:2秒のスローシャッターを設定する場合

① 明るい屋外の場合、ベースのフィルターはND64
② 日影などの少し薄暗い場所の場合、ベースのフィルターはND32


予備でND4が1枚あれば組み合わせとISO調整でほぼ、合わせられます。

NDフィルターは重ねて使える優れもの!

では、上記でピックアップした3枚のNDフィルターを組み合わせてみましょう!

まず単体でND4・ND32・ND64となります。

重ね合わせていくと
ND4×ND32=ND128
ND4×ND64=ND256
ND32×ND64=ND2048

並べてみると、ND4・ND32・ND64・ND128・ND256・ND2048(ダメ押しw)
余裕があれば、ND2を追加すれば完璧です!
そうすればND2・ND8・ND500というフィルターが追加できます。
つまり、この4枚の組み合わせで、自由自在にスローシャッターが楽しめるという事です。

ポートレートや風景撮影など、通常のシャッタースピードでの撮影時に、ND4を装着すると、白飛びしづらくなるのでオススメです。

NDフィルターを使って「滝」や「渓谷」を撮る場合の注意点

スローシャッター撮影には、三脚が必須となります。
どんな三脚を選べばいいのか不安な方は参考にしてください。

滝や渓谷のスローシャッター撮影の目安は2~3秒を目安で撮ってみてください。
流れが速かったり、水量が多い場合は1~2秒程度で十分な場合もあります。
撮影した画像をチェックしながら微調整していきましょう!

流れが速かったり、水量が多い場合、シャッタースピードが遅すぎると、流れの部分が白飛びして不自然になる場合がありますので、その都度、チェックしましょう。

NDフィルターを使った撮影手順(マニュアルモードの場合)

①レンズにND64フィルターを装着
②三脚にカメラをセット
③f値を設定(風景の場合F8~F12程度を推奨)
④ISO感度を100に設定
シャッタースピードを2秒にセット
タイマーを2秒にセット(シャッターリモコンがない場合)
⑤撮影→画像確認

調整方法

【明るすぎる場合】
*ND4のフィルターを追加(より減光)して、ISO感度で調整

【暗すぎる場合】
*ISO感度調整(推奨)
*ND32に変更
*シャッタースピードを変更

上記のどれかで微調整していきましょう。

少し暗めのフィルターで、ISO感度を調整するのが、最も簡単です。
シャッタースピードを更に遅くすることでも対応できますが、白飛びのリスクが増えます。

周りの風景が明るすぎたり、暗すぎたりしないよう、全体のバランスを見ながら調整していきましょう!

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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